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    南相馬から警告レポート「ホットスポット」が次々と見つかっている!

    警戒エリアから外れた安全区域なのに安全基準の2倍に近い放射線量を計測!それなのに国は「エリア区分」の見直しはせず


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    鹿島区橲原地蔵木に住む専門学生の小林沙希さん(21)。自宅前の放射線量は4.06マイクロシーベルトを示した


    「私たちの地区は、隣の飯舘(いいたて)村に負けないくらい放射線の数値が高いのに、避難を求められる『計画的避難区域』にも、準備せよとされる『緊急時避難準備区域』にも入っていない。私たちの地区は安全なんでしょうか。ここは水道がなく、井戸水で暮らしているだけに心配です」

     福島県南相馬市鹿島区橲原(じさばら)地蔵木地区に住む小林あや子さん(50)が不安を訴える。福島第一原発事故の放射線被害は、収まる気配がないどころか、政府の後手後手の対応で、混乱が拡大するばかりだ。全国紙社会部記者が言う。


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    (左)鹿島区橲原地蔵木に住む専門学生の小林沙希さん(21)。自宅前の放射線量は4.06マイクロシーベルトを示した
    (右)計測容量の大きい線量計で、上と同じ場所を測定すると、いきなりアラームが。何と114マイクロシーベルトだった


    「当初の、同心円状に分けた警戒エリアが現実にそぐわなかったことから、政府は4月22日から区分けを見直し、20km圏外でも放射線量の数値の高い飯舘村や南相馬市の原町区などを計画的避難区域に指定しました。この地域の人たちは、1ヵ月をめどに避難するよう求められ、避難は既に始まっています。ところが、避難する必要もなく安全とされた他のエリアでも、高い放射線量を記録する地区があることが明らかになってきたのです」

    原発から離れているのに、部分的に異常な高放射線量を示す場所を「ホットスポット」と呼ぶが、そうした地区が政府指定の避難区域外に出現しているのだ。


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    (右)橲原地蔵木に住む大岩さんの自宅から100m先が市のモニタリング測定地。間違いなくホットスポットであろう
    (左)放射線モニタリングの測定地となっている児頭滝橋前に立つ大塚氏。この日は2.49マイクロシーベルト


     小林さんが住んでいる橲原地区もホットスポットの一つとみられる。南相馬市もこうした事態を受け、5月1日から毎日、市内26ヵ所でモニタリングを行い、放射線量の測定結果を公表している。その結果、緊急時避難準備区域に入っていない地区で、高レベルの放射線が測定された。

     例えば5月23日の測定では、地上1mの数値が、橲原地蔵木で3・90マイクロシーベルト、馬場薬師前で3・12マイクロシーベルトなど、市内で5ヵ所が国の安全基準である2・29マイクロシーベルトを超えた。

     その前日には地蔵木で4・04マイクロシーベルトを記録している。特に高いのが、この地蔵木、同じ橲原の百枚、原町区大原などだ(地図参照)。南相馬市の災害対策本部に聞いた。


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    「モニタリングを始めてすぐに、住民の方から、『近くの放射線量が高いが大丈夫か』『ウチもやってくれ』といった声が多数寄せられました。現状を県に連絡し、計画的避難区域を広げるよう話し合いをしている段階です。一日の線量が高くても、すぐに脱出しなければならないというわけではありませんが、早く解決したいと思っています」

     市もホットスポットの存在を認めているのである。記者が、小林さんの自宅の周囲をガイガーカウンターで計測してみると、雨水が樋で流れ落ちる場所で、いきなり警告アラームが鳴り出した。数値をみると114マイクロシーベルト! なんと、基準の50倍近いではないか。一緒に計測器をのぞき込んでいた、近所の大岩順子さん(53)も目を丸くした。

    「辛いのは、今のこの状況を分かってもらえないことです。国が30km圏内までしか面倒をみてくれないので、私たちはどうなっていくのか。このままここに住んでいていいのか。不安でいっぱいです」


    ■唯一の酪農エリアまで
    橲原地区の大塚基さん(59)は現在、南相馬市で唯一、生乳を出荷できる酪農家だ。この地で40年間酪農を続けてきた。大塚さんが嘆く。


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    築40年の牛舎で朝6時から、一日一回、牛の搾乳をする大塚氏。南相馬市で唯一の生乳を出荷できる畜産家だ


    「田植えが終わり、これから牧草を刈り取ったり、牛の出産があったり忙しい時期です。牧草は一番草を刈り取って捨て、二番草は放射能を測定してからですから、まだ使えるかどうか分かりません。

     牛を維持するだけでおカネがかかる。あと10年は酪農をやりたいと思っていたが、それもどうなるか。せめて緊急避難地域にしてくれないと、補償もつかない」

     地蔵木と川をはさんだ原町区大原に住む自営業、中野利彦氏(54)が憤る。

    「4月12~15日に県がモニタリングを行い、初めて自宅の近くの放射線量が高いことを知りました。てっきり計画的避難区域に入るものと思っていましたが、22日の発表を見たら入ってなかった。なぜここは放射線量が高いのに、避難区域に指定しないんでしょうか。(南相馬)市役所にいる原子力安全・保安院の調査員が、国の方針として、国有林と私有地のところで、計画的避難のラインを引いたと言っていました。国有林を補償し、人家のあるところを外した。基準が曖昧です。こんなに数値が高いのに健康被害があるのかないのか、何も分からないんです」

     エリア外であれば、「自主的に避難しても補助金は出ない」(南相馬市)。避難所にも入れず、住民は動くに動けないがんじがらめの状態なのだ。この曖昧な避難エリアの線引きぶりは、発表当初から見えていた。前出の社会部記者が解説する。

    「政府が4月に計画的避難区域を設定した際、一部、30km圏内の地域が含まれているいわき市が指定区域から外された。この時、枝野幸男官房長官は、『いわき市からの要請で外した』と曖昧な説明をして、いわき市側から発言の撤回を求められる騒動になりました。計画的避難区域は、事故後1年以内に積算線量が20ミリシーベルトに達する恐れがある地域が対象ですが、エリア区分の基準は決して明確なものとは言えません」

     こうした指摘について、実際に区分分けをした原子力安全・保安院はどう答えるか。同院の広報はこう説明する。

    「計画的避難区域の設定は、基本的に事故発生から1年の間に積算線量が20ミリシーベルトに達する恐れがある地域であること。安全性、地域の状況、まとまりなど、それぞれの事情も考慮して原子力対策本部が設定しました。例えば、部分的に20を超えると予測される数値が出ても、その地域全体が超えないという見通しがあれば設定されていない場合もあるかもしれません」

     これではあまりに、人の命についてアバウトすぎるのではないか。住民が不安を募らせるのも当然だ。福島県は、原発周辺の住民約15万人に、今後30年以上、健康調査を行う方針を決定したという。健康被害が出てからでは遅い。住民はモルモットではないのだ。

    現代ビジネス 2011年06月04日(土)

    ///////////////////////////////////////////



    放射線物質の拡散が半円状に広がるわけではない。風下に向かって広がる。その上で、ホットスポットが点在する。
    しかし、現在も拡散し続けているため、日毎に変わっていく。風向きも3月中旬と現在では違う。毎日、広い地域を検査するのは無理だ。だから、国は調査をしない。
    また、避難地域に指定すると補償しなければならないため、なるべく対象世帯を少なくなるように線引きした。

    守るには自力で努力するしかないだろう。
    線量計を持っている人が複数いるのなら、協力して計り、ホットスポットをマップ化して共有するか。

    30km圏外の人でも避難した場合、東京電力からは補償金が支払われる。微々たる金額だが。
    少しでも金をもらって福島県外に避難する事が一番だろう。


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