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    イージス艦衝突:2自衛官無罪 刑事と海難、判断割れる

    イージス艦衝突:当直士官2人 無罪判決要旨

     ◇イージス艦あたごと漁船清徳丸の衝突事故で、当直士官2人に無罪を言い渡した11日の横浜地裁判決の要旨は次の通り。
     <検察側航跡の検討>

     検察官は、僚船船長の「清徳丸は左約7度、約3マイルの距離にいた」との供述に基づいて海上保安官が作成した報告から清徳丸の航跡を特定した。

     僚船は潮流の影響などから直線で進行しているわけではない。GPS記録(90秒ごとの記録)上のそれぞれの位置から左7度、3マイルの点をとるべきだ。航跡は作成方法として正確さを欠いている。問題点に関する海上保安官の説明は不合理で、既に特定していた航跡に沿うように恣意(しい)的に僚船船長らの供述を用いたと認められる。

     <裁判所が特定した航跡>

     清徳丸は午前4時7分0~10秒にあたごと衝突した。衝突まで終始約15ノットで航行していた。

     清徳丸の航跡には幅があるが、あたごから見て清徳丸の方位の変化がもっとも少ない航跡をとった場合、清徳丸は午前4時4分ごろ、あたごから約1550メートルの位置で右に転じ、午前4時5分40秒すぎ、さらに右転し、あたごの艦首方向に航行、衝突したことになる。

     午前4時4分ごろに右転しなければあたごの艦尾500メートル以上のところを、午前4時5分40秒すぎごろに右転しなければ200メートル以上のところを通過する針路にあった。にもかかわらず大幅に右転し船首をあたごの艦首前方に向け、衝突の危険がある針路となった。

     清徳丸は一切の回避行為をとらず、あたごの艦首ぎりぎりの位置を通過しようとして衝突した。

     清徳丸は午前4時5分40秒ごろに右転後、あたごの至近距離を並走するように航行していた。あたごと接近するにつれ、月明かりなどで船影は徐々に明らかになっていたはずだし、あたごの探照灯や波しぶきなどでも、あたごの艦首に極めて近い位置を通過する針路にあることは認識できたはず。清徳丸がいかなる理由でこのような航跡をたどったかは不明だ。

     <回避義務>

     2隻が互いに針路を横切り、衝突の恐れがあると判断すべき関係(見合い関係)の成否と成立時期は、コンパス方位の変化の状況だけでなく、両船間の距離、船の大小・性能、天候、潮流、風向風力、その他諸般の状況を考慮し、個々の事案に応じ決定すべきだ。

     清徳丸とあたごとの衝突の危険は、両船の間に見合い関係がなく、あたごが清徳丸を回避する義務を負わない状態で、清徳丸が2回右転したことにより、新たに生じさせた。衝突の危険を発生させた清徳丸の側が、あたごを回避すべき義務を負っていた。

     起訴内容は、清徳丸がコンパス方位に明確な変化がないまま接近、あたごが海上衝突予防法15条1項の回避義務を負っていたことを前提とした。

     3等海佐長岩友久被告が、起訴内容の注意義務を負っていたと認めることはできない。長岩被告の注意義務とその違反を前提とした3佐後潟桂太郎被告の注意義務も生じない。

    毎日新聞 2011年5月11日 20時59分

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    イージス艦衝突:2自衛官無罪 刑事と海難、判断割れる

    海上自衛隊イージス艦「あたご」の衝突事故で、自衛官2人を無罪とした11日の横浜地裁判決は、漁船「清徳丸」側に事故原因があると指摘し、「あたご側に主因がある」とした09年の海難審判裁決と大きく異なった。個人に刑罰を科す刑事裁判と、再発防止のための海難審判との役割の違いから判断が分かれたとみられる。

     海難審判は事故原因を究明し、船舶の免許取り消しといった行政処分などを行う。個人の処罰が目的ではないため、航跡などの立証については刑事裁判ほど厳密性を求められないとされる。あたごの衝突事故を巡って海難審判所は、海上衝突予防法に基づき、衝突の恐れが生じた際に清徳丸を右方向に見る位置関係にあった、あたご側に回避義務があったと判断。所属部隊に安全航行の指導徹底を求める勧告を出したが、自衛官2人に刑罰を科したわけではない。

     一方、刑事裁判では個人に刑罰を科すため立証にはより厳密さが求められる。横浜地裁は検察側の立証に問題があると判断した。

     ただし、日本海難防止協会の大貫伸主席研究員は「広い海で2隻の船がぶつかったら両方に過失ありと考えるのが当然」と強調。判決が被告側の監視の不十分さも指摘したことから「刑事上は無罪となったが2人に過失がないとは言えない。海自は海難審判の裁決を重視し、再発防止策を続けてほしい」と語った。【松倉佑輔】

     ◇清徳丸の航跡を巡る主張・判断の相違点◇
    <海難審判裁決>

     あたごが前路を左方に横切る清徳丸の進路を避けなかったことによって事故が発生した

    <検察側主張>

     あたごは清徳丸を右方向に見る位置にあり、清徳丸の接近に気づき回避する義務があった

    <弁護側主張>

     恣意(しい)的に航跡図を作成しており、清徳丸の急激な右転、増速が事故の原因

    <横浜地裁判決>

     清徳丸が大きく右転して新たに危険を発生させており、あたごを回避する義務があった

    毎日新聞 2011年5月11日 22時04分

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    遺族にしてみれば、やりきれない判決だ。


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